テクノミュージック


かなり幅広い音楽が、
テクノ
の要素を取り入れているため
かなりひとつに絞るのが、
困難な音楽ジャンルな気もします。


いわゆる電気グルーヴ=石野卓球
のような正統派のテクノもあれば
※これが正統派なのかはよくわかりませんが。笑


IDM=インテリジェント・ダンス・ミュージック
といわれる、 エイフェックスツインのような
変則的な電子音楽もテクノの
部類にはいるでしょう。
※この記事を書くためにIDMという 言葉を初めて知りました。笑


また日本のYMOなどの音楽もテクノ
といわれる音楽に分類されると思いますし。

近年でいうところのきゃりーぱみゅぱみゅなどの
音楽もテクノといえばテクノかもしれません。


実際、テクノというとドイツの
クラフトワークらへんをイメージしていたのですが、、、



クラフトワークについてはまた
別の機会に取り上げるのもよいかもしれません。
クラフトワークは、1970年代から
活動しているテクノのパイオニア的存在です。


そんなクラフトワークは
今でもライブで観客に
3Dメガネを着用させての
ライブパフォーマンスなど新しい事に
挑戦をしている非常に面白いアーティストです。


そんなテクノですが、
実はデトロイトから
発祥というのが、一般的な説のようで。
今回はそちらを紹介します。


アメリカはミシガン州のデトロイトで
誕生したと言われている(諸説ある)のが、テクノ。
シンセサイザーやリズムマシンなどの
電子音楽を使った音楽のことを指すのが一般的です。

デトロイトといえば、
自動車産業の街です。
もともと自転車や馬車の生産拠点だったデトロイトが、
自動車の街へと変貌を遂げたのは、1900年頃。


自動車の大量生産によって、
この街は大きく発展し、
アメリカ自動車業界最大手の
ゼネラルモーターズ、フォード、クライスラー
の「ビック3」が本社を置く、
アメリカ自動車業界に欠かせない
街として繁栄しました。


アメリカの南部から、
多くの黒人たちがデトロイトにある
自動車工場で働くためにやってくる一方、
激しい差別を受けるなど、
人種同士の対立やさまざまな
トラブルも多発します。

そんな状況の1960年代頃、
ソウル・ミュージックなどを
扱うレーベルである モータウン・レコードが設立。
※モータウンはマイケルジャクソン含むジャクソン5などが 所属していたレーベルである。


デトロイト発の黒人音楽が、
さまざまな人々に浸透していきました。
そのモータウンも1972年にデトロイトから
ロサンゼルスへ拠点を変えていきます。


このようなアメリカの自動車産業 とともに歩んできた街、
デトロイトで 
テクノは1980年代後期 に誕生します。


当時のデトロイトは、治安最悪


ネットで出てくると関連ワード
として出てくるような暴動や危険、
スラムなどといったワードがぴったり
フィットするような状況でした。


度重なる暴動や、人種差別を
なくすための活動などもあり、
混沌状態。


日本車の人気とともに、
アメリカ産自動車の売り上げは低迷し、
失業者で溢れかえっている。
そんな感じです。


そんな時代に生まれた デトロイトのテクノ


自動車産業で働く黒人たちが、
自らが持つ安価な機材を
使って制作した曲を、
ディスコやクラブなどで 流したのが始まりと
言われているそうな。


現代っぽくいうと、
宅録のミュージシャンとかに
なるのでしょうかね。


クラブシーンで火がついたテクノは、
その後、世界中に大きく
波及していくことになります。


デトロイトテクノ
を辿っていていくと、
1970年代後半に流行したシカゴハウス
形を変えたものという話もあるが、
こういう話って
正直真相はわからない
というのが本音ですよね。


実際その時代を生きた人間に
しかわからない部分って大きいので。。。


また、デトロイトテクノの
有名なアーティストでいうと、

ホアン・アトキンス

Cybotron – Clear


デリック・メイ


ケビン・サンダーソン


などのアーティストがあげられるでしょうか。


その後、テクノが大きく 発展したのがベルリンでした。


世界有数のクラブカルチャーが
定着したベルリンで、
テクノが浸透したのが、ベルリンの壁が
崩壊する前年の1988年。


UFOなどのクラブが誕生し、
テクノシーンをあっという間に
作り上げたとのこと。


ベルリンの壁の崩壊により、
東西分裂体制に
終止符を打ったドイツの統一にも、貢献。


統一後も、世界的なテクノの
街として発達したベルリンは、
テクノ界の中心として今も、
多くの流行を発信し続けています。


今もさまざまな流行の音楽を
生み出しているテクノは、
デトロイトやベルリン、奇しくも
混沌した時期にあった双方の街で、
大きな文化的な発展を遂げました。


もちろんこのデトロイトテクノが
テクノの始まりだと主張する人もいれば
ドイツがテクノの始まり
だという方もいるでしょう。


まあ、1970年から活動している
クラフトワークがいることを考えれば、
様々な意見がでるのはわかります。笑


音楽の歴史を勉強する
きっかけになればうれしいです。


歴史を知れば、音楽への理解も深まりますね。

 

文 白鳥純一 2020/03

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