Guitarist  KNGJRCK

これはギターの音?もはやぼくにはわからない。笑
あきらかに異色なギタリストKNGJRCK 「lostbudda」
でなくてはならない存在 
KNGJRCK
音に対するこだわり。 
KNGJRCKを掘り下げる。
(文/唐沢 晋)


唐沢 はじめまして。

NGJRCK あ、はじめまして。 今日はよろしくお願いします。

唐沢 まずはじめにKNGJRCKさんはいつからlostbuddaで活動されているのですか?

NGJRCK えーと、、、たしか、、、
2017年の春くらいでしたかね、、
MORIさんからお声掛けいただきまして、
lostbuddaに参加しております。

唐沢 それにしてもすごい機材ですね。
これはエフェクターといわれるやつですよね?
(エフェクター 音色を変化させる機材)

KNGJRCK の エフェクターボード1

NGJRCK そうですね。
一般の方にはあまり馴染みのないものだと思いますが。笑 

KNGJRCK の エフェクターボード2

どんな機能があるんですか?

NGJRCK うーん、、、ひと言で言うのは難しいですね。
語り始めると制限時間を大幅に超えてしまいますから。笑

それは困ります。笑
では一番お気に入りのものはどれですか?

NGJRCK 毎日お気に入りが変わるので、
今のお気に入りでしたら、これですかね。 

これはどういった音が出るのですか?

NGJRCK 基本的にはテープレコーダーみたいなものです。

テープレコーダーというと、録音するものですか?

NGJRCK はい。ただ、録音したものを再生する方法が変わってまして、
再生する長さや、方向、音程を自由に変えられるんです。

よく分かるような、分からないような。笑
lostbuddaでは具体的にどの曲で使っているのですか?

NGJRCK 1995や、lost highway、True Voice、
その男の結論とかでたくさん使っています。
あまりギターっぽい音ではないですけどね。笑

lostbudda 1995


唐沢 lostbuddaのあの独特の世界観は
KNGJRCKさんのギターの音なのですね。
なかなか衝撃です。
KNGJRCKさんの音楽をはじめるきっかけや、
今までの活動などを教えていただけますか?

NGJRCK 中学校でパンクの洗礼を受けまして、バンドを始めました。
最初はギターではなくてボーカルだったんです。
空いてるパートがそこしかなくて。笑
それから高校生でもずっとボーカルでしたね。
その頃はカート・コバーンに憧れてました。笑

で、ギターを始めたのは18歳くらいからです。
At The Drive-Inというバンドがいるんですが、
彼等のライブを観たときに衝撃を受けまして。
片方のギターがギターを弾かないでずっと踊ってたんです。
あぁ、これならできるかも、、って思って。笑

ちなみにそのギタリストはオマー・ロドリゲスって言うんですけど、
僕がエフェクターを沢山使うようになったのは彼が原点ですね。
オマーの足元も沢山エフェクターがありますから。

で、ギターを始めてからバンドを組んで、
テクノバンドやスカバンド、ポストロック、
プログレ、ドローン、アヴァン・ジャズ、
エクスペリメンタルなんかを経て今に至ります。

唐沢 KNGJRCKさんの最近のおすすめの
音源などはありますでしょうか?

NGJRCK 僕の最も敬愛するギタリストで、
Nels Clineという人がいるのですが、
彼のソロであるLoversはおすすめです。
ちなみに、見る人が見れば分かりますが、
実は僕の機材はほとんど彼からのインスパイアです。笑

Nelsと一緒にカルテットやデュオをやっている
Julian Lageのリーダーアルバムである、Arclightもおすすめです。
どちらもJazzの文脈で語られる両名ですが、
この作品は一般的にイメージされるJazzの枠では
語りきれない純粋に美しい音楽です。  

NGJRCK あとはWilliam BasinskiのThe Disintegration Loopsを
最近また聴いてますがこの作品も本当に美しいですね。
未聴の方にはおすすめします。

唐沢 今後の目標などはあったりするのでしょうか?
個人でもバンドでも

NGJRCK 目標といえるほどのものはないのですが、
生涯を通じてずっとギターを弾いていたいですね。
ミュージシャンぶるのが嫌いなんです。笑
生活に根差して音楽を奏でていたいんです。

唐沢 KNGJRCKさんから見るlostbuddaのメンバーは
どんな人達なのですか

NGJRCK 和也さんは凄く上手いですよね。
ただテクニックに寄るのではなく、
必要があればリズムを奏でる機械になることもできる。
上手い人ほど個性を消すっていうのが難しいと思うんですけど、
すごくナチュラルに切り替えができるのは凄いと思います。

NGJRCK 濱さんは熱い男ですね。笑 ※旧メンバー
ルーツは僕に近いと思うので勝手にシンパシーを感じています。笑
音楽チームのリレーションの中でも、
楽曲の中でもムードメーカーだと思います。
濱さんがいることでバランスが取れていると思ってます。

NGJRCK 森さんは、すごく純粋な方ですね。
芸術家肌です。 繊細さや情熱が楽曲に表れてますよね。
毎回作られる曲や、森さんが持っているその楽曲への
アイデアへワクワクしています。
これからも、いちプレイヤーとして、楽しませてください!という感じです。

唐沢 KNGJRCKさんにとってのlostbuddaとはどういうものですか?

NGJRCK lostbuddaは一般的なバンドという感じではないですよね。
ギターという楽器だけとってみてもいわゆる
一般的なギターの音はあまりしませんし。笑
バウハウス、ファクトリーのように文化やムーブメント
になりうるものかなと思っています。
壮大ですけど。笑


バスキングでのKNGJRCK


NGJRCK 私たち音楽隊はHipHopでいうところの
ラップやDJを受け持ってる感じですかね。
HipHopを構成する他の要素に
グラフティやブレイクダンスがあるように、
音楽以外のものと共鳴しつつ広がっていくものかなと思っています。

唐沢 最後にファンの皆様へ 一言いただいてもよいですか?

NGJRCK 日頃からご声援ありがとうございます。
lostbuddaは全く新しい事をやっています。
このインタビューを見て、
少しでも気になった方は是非バスキングにいらっしゃってください。
僕のギターはギターらしくはないですけど笑

唐沢 今日はありがとうございました! 

2018/10